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はじめまして。かそプランニングです。
皆さんは「過疎(かそ)」と聞くとどのようなイメージを持ちますか?
どちらかといえばネガティブな文脈で使われることが多い言葉だと思います。
しかし、急速な発展、効率化を求めて都市部への過密が進んだ現代において、
余白を多く残した過疎地にこそ大きな可能性がある、
とは考えられないでしょうか。
そこで、かそプランニングでは過疎地の強みを生かした仕事をつくり、
実践することで地域の新たな可能性を発掘し、
過疎地を選択するキャリアが普通になる未来を目指します。

プランニングの進め方

過疎地に来るまで

前職は都市の再開発に携わる仕事でした。
もともとまちづくりに興味があった僕にとって、
転職を経てやっと掴んだ念願の第一線での仕事でしたが、
現実は思い描いていたものとは大きく異なりました。

開発され尽くした場所にまた同じようなビルを作る。
移動時間を数分短縮するために莫大な費用を注ぎ込んで改良する。

夢と希望にあふれた未来をつくるはずのまちづくりは、
制御しようのない巨大な力によって決められた計画を現実にするために、世間一般的にエリートと呼ばれる優秀な若者たちが、身も心もすり減らしていくディストピアのように見えました。

努力して大学に入り安定の大手企業に就職する。
いつの間にか刷り込まれていた成功への道の先に、
自分が期待するものは何もないことが分かりました。
こんなことのために一度しかない人生を費やしたくない。
自分の仕事の成果が誰かの役に立つこと、社会にとって意義のあることでありたい。

そんな思いを持っていた頃、たまたま訪れたのが福島県南会津町。
過疎地と呼ばれるその町には美しい広葉樹の山々、
ところどころに茅葺きの古民家が残る集落、
独自の文化が織り成す景観が残っており
「日本にまだこんなところがあったのか」
と思わせるほどの感動を覚えました。

良くも悪くも未開発。
都市で知った既得権益の壁の大きさに、
自分ひとりでできることの小ささに呆然としていた僕は、
そこに大きな可能性を感じました。

初めて南会津を訪れてから1ヶ月後には移住を決意、
約半年後には会社を退職し、南会津町の地域おこし協力隊になっていました。

過疎地の問題

過疎の問題と聞いて思い浮かぶことは何でしょうか?

学校や医療機関の喪失、インフラの維持管理、
地域産業や介護・医療人材の不足、
人口の減少に反して増え続ける空き家に耕作放棄地、
荒れた山林の管理、降雪地域で言えば除雪の問題。
挙げ出したらキリがありません。

では、これらの問題が生じることによって1番困るのは誰でしょうか?
それは問題だらけの未来をこの地で暮らしていく人、
次世代を生きる若者たちだと気が付きました。
高齢者に対して圧倒的に数の少ない若者たちでこれら全てを担っていかなければならないのです。

にもかかわらず、未だ年功序列や女性蔑視の古い慣習が色濃く残る過疎地域において、声が大きいのは年長者です。
本来、次世代を担う若者たちが地域の課題解決に取り組み、年長者がそれをサポートする関係性が理想的ですが、
数が少ないことも相まって、若者の存在感は驚くほど薄いのです。

つまり、一言で言うならば「世代交代に失敗している」ことが過疎地域の最も根源的な問題だと言えます。

過疎地の強み

これまでの活動を通して、過疎地には特有の面白さがあることに気が付きました。
それは個人が持つ影響力がとてつもなく大きいことです。

自分のような名も無い一個人であっても、何かすれば大きなインパクトを与えられる。
自分の起こした行動がどのように影響し、どのような反響が返ってくるのかが実際に目に見える形で現れるというのは、自分にとってはこの上なく面白く、都市部ではなかなか得難い感覚だと思います。

さらに、何かを変えたり、新しい挑戦を始めるフィールドとして過疎地はもってこいだということ。
都会で何か新しいお店を開くことを想像してみましょう。
狭くて高い物件。
多くの競争相手との熾烈な価格競争。
さらには、さまざまな場面で既得権益の壁に阻まることが予想されます。

過疎地域ではどうでしょうか?
安くて広大な土地。
何をやってもブルーオーシャン。
集客には少し工夫が必要ですが。

何もないから何でもできる。
何をやっても地域が変わる。
これは現代の日本で体感できる数少ないフロンティア。
過疎地ならではの面白さではないでしょうか。

現代人に必要なもの

最も生活に必要な3要素として「衣食住」という言葉がありますが、この言葉にかけて京都移住計画代表の田村篤史さんが「居職住」という考え方を提唱しています。

この「居職住」という言葉、私達のような移住者に限らず、現代人の課題を巧みに表現したすごい言葉だと感じています。

まず「居」の要素としては、リアルな人間関係が希薄な現代において、安心できる居場所を得られていない人は人口の多寡に関係なく、どこにでも存在し得るということ。

次に「職」。
本当に仕事内容や働き方に心から満足できる職に就いている人はどのくらいいるでしょうか?
時代の移り変わりに伴い、若い人が仕事において重視するものが「給与」や「待遇」から「やりがい」や「自己成長」などへと変化しているといわれています。

人生の多くの時間を費やす仕事の理由が「ただお金を稼ぐため」というのはあまりにもさみしすぎる、と思っていた自分としても非常に共感できる変化です。

最後に「住」。
これは言うまでもなく住まいのことです。
コンビニや駅が近いなどの副次的な要素を除けば都市部と田舎の住環境はどちらが快適でしょうか?
言わずもがなです。

これらのことを考えると、「居職住」を確保できれば過疎地にも人を呼ぶことができると思えませんか?
僕はできると考えています。

活性化ってなに?

地域活性化という言葉をいろんなところで聞くようになりましたが、いったい何をもって活性化したといえるのでしょうか?

ある時点を比較して人口や税収など定性的な指標が増加していれば活性化したのか。
それはあまりに表面的で本質的な解決とは思えません。

地方創生の名のもと、地域おこし協力隊制度も含め全国各地で様々なアプローチがなされていますが、
単年度主義大国日本では短期的な分かりやすい指標が好まれる傾向が未だ強く、その結果、短期集中型の目立つだけの取り組みに終始しているものが多く見受けられます。

僕が「仕事づくり」にこだわる理由はここにあります。
いくらやりがいを感じられても、良いことをやっているように見えても、続かなければそれまでです。
なので未来を見据えて活動を継続していくためには仕事であること、すなわち経済合理性が必要不可欠だと考えています。

限界集落と言われるような過疎化の進んだ地域では博打のようなアイディアやイベントなどに時間を費やしている体力はありません。
必要なのは地域の強みを生かして未来にバトンを繋いでいける骨太な産業、それはまさにこの地で長年続けられてきた地域の事業者の方々が長年続けてきたことだと思うのです。

産業がなくなれば人が住み続けることもできなくなります。この土地の特徴をよく理解し、活かしながらここで暮らしを続けてきた人々。その英知の結晶が、今もこの地に残る地場産業ではないでしょうか。

先祖代々紡がれてきたその営みが時代の大きな波によって途絶えてしまうことを防ぎ、再び地域の事業者が活気づくことをなくして地域の再生は考えられません。

そしてこの地の歴史を背負う地域の事業者と、私たちのように新たな可能性に挑戦したい若者が協力関係を築けたとき、新しい未来が描けると確信しています。

なので僕のやろうとしていることはとても分かりづらいですが、むしろそれでいいのだと思っています。
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代表 茶圓秀介
1990年、愛知県生まれ。
愛知県→長野県→東京都→神奈川県→栃木県を経て福島県南会津町へ。
2023年「かそプランニング」創業。
貸し一軒家「KIKORI HOUSE」及び材木×カフェ「KIKORI CAFE」の運営、地域事業者の経営サポートを行う。
CBO 茶圓いずみ
1991年、愛知県生まれ。 
愛知県→三重県→長野県→埼玉県→東京都→神奈川県→栃木県を経て福島県南会津町へ。
ブランディング&ベイキングを担当。
南会津町唯一の貸し一軒家「KIKORI HOUSE」の運営をしています。
南会津町で原木の製材~家具、住宅の製造販売を行う㈱オグラさんの経営全般をサポートさせていただいています。

材木×カフェ。木の香りに包まれながら、ほっこりできるキコリカフェを運営しています。

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